ヒーターベストの製作 ― 2015年11月08日 22時41分
愛媛ヤエン釣り同好会メンバーのyamaさんが
寒くなる前に秘密のアイテムをGETしたとの
情報を入手しました。^^;
それはサンラインのヒーターベスト!
なんでも去年は大人気ですぐに売り切れて
買えなかったいわくつきのアイテムだとか・・。(;_;)
これから寒くなるので冬の釣りには
絶対に欲しくなるアイテムですね。^^;
このサンラインのヒーターベストの特徴は
①首と背中に装着されているセラミック赤外線ヒータで
瞬時(約10秒)で温まる。
②3段階の温度調節付き。
強:約60℃ 3000mAバッテリで約2.5時間
中:約55℃ 3000mAバッテリで約3.5時間
弱:約50℃ 3000mAバッテリで約4.5時間
③電源は専用バッテリでなくスマホなどの
モバイルバッテリが使える。(最大2個)
など・・・。
バッテリと充電器無しで実売価格 16500円ぐらいです。
コレ欲・し・いな・・。
自分は今まで使い捨てカイロ派でしたがyamaさんの
話を聞いているうちに段々と欲しくなってきました。
欲しいけどizuyanには高すぎてとても今すぐ
買えるようなアイテムではありません。(;_;)
よし!こうなったら自作で作っちゃえ!っと。(笑)
まずはベースとなるベストを『ワークマン』に行って
物色します。
(ワークマンの防寒グッズ、安いです。)
買ったのは1900円の中綿が入っているベスト。
とても暖かそうです。↓
今回製作のキモとなる ヒータをネットでいろいろと
調べたところ秋月電子通商のシートヒータが
300円で一番安くて良さそうです。
さっそくプチ!っとな。です。( ̄ー ̄)ニヤリ
このまま使ってもいいのですが好奇心にかられて
中身を分解してみました。
黄色いナイロン?の中にはシート状の
発熱体が入っています。
スペックは定格:DC12V 0.3~0.4A
最高温度:60℃
消費電力:3W (ヒータ温度45℃の時)
ということなので実際に抵抗値を測定
してみたら48.2Ωでした。
ちなみに抵抗値はヒーターの温度により変化します。
自分もバッテリにはスマホのモバイルバッテリ(DC5V)を
使ってみたかったので以前ヤフオクで落としていた手持ちの
DC/DC昇圧コンバータを使ってみました。
スマホのバッテリは5Vなのでそのまま接続すると
5V÷48.2Ω=0.104A
5Vx0.104A=0.52W
発熱量が0.52Wでは全然暖かくならないので5Vを
DC/DCコンバータで14V付近に電圧を昇圧します。
このDC/DCコンバータはヤフオクで500円ぐらいで
手に入ります。
電流も4A流せますので定格的に問題ありません。
次に温度制御はどうしようかな?
電圧可変で温度コントロールすると不安定さと
ロスがありそうだったので秋月電子通商のキットを
一緒に買ってPWM制御とすることにしました。
なんと500円なので自分で作るよりメッチャ安いです。
DC/DCコンバータの出力電圧をこのキットの
入力に入れることにより自由に温度設定が出来ます。
サクサクと制御回路を組み立てていきます。
PWM基板のVRはスイッチ付きの外付けVRに変更して
外付けのつまみで可変出来るようにしました。
回路図です。
DC/DCコンバータの昇圧電圧はロスを考えて
14V付近に設定しました。
これらの基板を小型のタッパーに組込んで
温度制御回路は完成です。
出来上がった温度制御回路をヒーターに接続して
制御動作がうまくいくかどうか試験します。
VRのスイッチを右に回すと電源が入ります。
左の位置ではONの時間が短いので発熱も少ないです。
VRを右に回して行くことにより
デューティ比(ONとOFFの割合)が変化していきます。
ONの時間が長ければヒーターに流れる電流が多くなるので
暖かくなります。
一番右に回すとヒーターに流れる電流(電圧)は常時連続ONとなり
一番暖かくなります。
さていよいよこのフィルムシートをベストに組込みます。
要らなくなった衣服を切って得意の(笑)ミシンを
駆使してヒータのカバーを作っていきます。
これでヒーター部の完成です。
単体シート部が出来たところで5Vの電圧を電源装置より
制御回路に入力してうまく温度が上がるかどうか
実験してみました。
電源を入れてVRを右に回すと温度が段々と
上がっていきます。
VRを一番右に回した時はDC5Vで1.6A近く流れます。
このヒータの抵抗体は温度が低い時に抵抗値が低いので
多くの電流が流れ温度が上がるにつれて抵抗値が上がるので
電流は少なくなるということです。
ヒータ温度のトレンドグラフをとってみました。
このグラフからマックスの50℃に達するのに約9分間
かかるのがわかります。
セラミックヒータほど速くはありませんが使用上は
問題ないでしょう。(^^♪
9分付近から温度が下がっていくのは電源を切ったからです。
単体シートのデータをとった後、
ヒーターシートをベストの中綿に
縫い付けていきます。
腰の部分を温めたかった為、ヒーターシートの位置はここに
しました。
ヒータの線とバッテリ用の線は前ポケットに後ろから穴を
開けて這わせておきます。
ヒータ取り付けのためにハサミで切った裏生地を
ミシンで縫い付けて完成です。
ベストの裏生地の写真です。↓
写真だけ見るとヒータが内部に組み込まれているとは
判りませんね。^^;
正面向かって右側のポケットに電源スイッチ兼、
温度調節用のVRがあるコントローラ、
左側のポケットにはスマホ用のバッテリを
入れることにしました。
スマホ用の5Vリチウムイオンバッテリは
最大1.6Aの電流が流れるので2Aを
連続供給できるポートがあるものが必要です。
さてベストの最終確認を行います。
バッテリを接続した状態で最高温度を測ってみると
57.7℃でした。
裏側です。
ポケットのボタンをしたらとても暖かいヒータが組み込まれている
ベストには見えませんね・・・。(^^♪
動画です。↓
試着した感想はとても暖かいです。
後は実釣で動作確認かな?
定価(税抜き):5000円 (バッテリ、充電器は除きます。)
【内訳】
ベスト:1900円
シートヒータ:300円
PWMキット:500円
送料:500円
DC/DCコンバータ:1000円(送料含む)
その他:800円
イズライン HOT ヒーターベスト 堂々の完成!
なんちゃって(笑)\(^o^)/
あ!ちなみにこのベストは非売品です。^^;
by.izuyan
夜の海へ(ヒーターベスト改良) ― 2015年11月11日 23時20分
自作したヒーターベストの効果をどうしても確かめたくて
平日であるのにもかかわらず仕事帰りに夜の海に
出撃してみました。
イズライン製のこのヒーターベストを 『izuyanベスト』
と名付けて特許庁に商標登録の出願を行いました。
(でへへ・・うそです。^^; )

さて釣り場について車から出るとさすがに11月なので
夜の海は寒いです。
さっそくizynaベストを着こみ念のためフリース製の
ジャケットをその上に着込みます。
そしてバッテリの電源をONにして
温度制御コントローラのスイッチをカチっと
ONにします。
データを見るためUSBテスターを接続しています。
電源をいれてVRをマックスにすると最初は1.4Aぐらい
流れますがしばらくすると温度が上がってくると1.15A
ぐらいで安定します。
5Vx1.15A=5.75W=発熱量となります。
今回使っているスマホバッテリは最大5Vで2.4A出力
できますので容量的には十分ですが
1A出力のスマホバッテリを使う場合は
DC/DCコンバータの出力電圧を下げないと
容量不足となりますので注意が必要です。
さて今日の釣り場は初めての場所ですが
適当にアジングしてみます。
実は今回、頭の中はアジのことより内心”izuyanベスト”がうまく
動作するかどうかでいっぱいなのです。
ははは ^^;
その結果、アジングに集中を欠いたせいかライントラブルで
糸がグチャグチャに・・。
こんなことになるなんて釣り師として恥ずかしいなあ・・。
仕方ないのでその場に座り込み糸のもつれを
解きほぐそうとしますがラインが細くて
1時間以上格闘するけどラインが途中で切れて
試合終了。(;_;)
じっと座っていたら海風でメッチャ寒いのですが
このizuyanベストのおかげで寒さに耐えることが
出来ました。(^^♪
USBテスターの積算計を見ると
(2212mAh-0208mAh)÷1.03A=約2h
今日電源を入れてから約2時間たっています。
とくに回路的には問題は無さそうです。
アジングをやってる時間は実質30分程でしたが
アタリも無く一匹も釣れずライントラブルで
心が折れたのでアジング終了としました。
さてizuyanベストを着ていてあることに気が付きました。
それはヒーターが入っている腰の部分を手で
体に押し付けるとさらに暖かいのです。
確かにホッカイロは体に直接貼るので少量の
発熱量でも暖かく感じます。
そこでこんなベルトを試しに巻いてヒーター部分を
グッと腰に密着させると・・・。
わお!\(^o^)/
更に暖かいです。
さっそくこの実験を元にizuyanベストの
改良を行いました。
次の日、バックル付きのベルトを買ってきます。
このバックルベルトをヒーターユニットの裏側に通して
腰に巻きつける事にしました。
ベストの裏地に穴を開けてベルトを通します。
この時、ベルトがヒーターユニットの裏側になるように
注意します。
このままだとベルトを締めた時に強度が弱いので
丈夫なジーンズ生地で両サイドにベルト押さえを
作って補強します。
左右2枚作ります。
これをベルトを通した穴の上からミシンで
縫い付けていきます。
ベルトが抜けてしまわないようにベルトの通線口を
絞ります。
全体の写真です。
試着してみます。
ベストを着用した後にバックルを締め付けて
ヒーターユニットを腰に密着させます。
やはりベルトで腰に密着させた方が全然暖かいです。
izuyanベスト改良完了!
これでまた野望?に一歩近づいた。
ははは・・。
\(^o^)/
by.izuyan
最近のコメント