燻製器用PID温度制御コントローラの製作2019年03月27日 20時31分

昨年 燻製器を自作してスモークチップにて

燻製作りに初挑戦しました。 ^^;

そのブログ記事はこちら ↓



そして宿題でもあったタイマー付き

自動温度調節機能を組み込んだ

燻製器に改造しました。(*^^*)

最初、自動温度調節機能はヒータの単純ON/OFF制御で

作ろうと思っていましたがなんと格安で中華製の温度制御用の

PID温度コントローラをAmazonで売っていることを発見!。




なんとこれが驚きの送料無料(プライム会員)で

1990円という価格!

今見たら2299円になっていましたが

それでも安い!!




PID制御とは計測制御業界?では当たり前の用語ですが

ウィキペディアによると

PID制御(ピーアイディー制御、Proportional-Integral-Differential Controller、

PID Controller)は、制御工学におけるフィードバック制御の一種であり、

入力値の制御を出力値と目標値との偏差、その積分、および微分の

3つの要素によって行う方法のことである。

とあります。

なにやら難しい言葉が並んでいますが

とりあえずこの機械を使えば一定温度になるように

自動的にヒータを制御し高精度に温度制御ができる

ということなんですね。^^;

これがこのセットの基本回路です。↓




そしてこれにタイマ回路を組みんでスイッチONで

決めた時間だけ温度制御ができるようにしました。

下記が回路図です。↓



                         回路図:2021-11-22 誤記修正


温度コントローラのセットはすぐに届きました。

PID温度コントローラ:REX-C100+K熱電対(0~400℃)+

SSR(ソリッドステートリレー)のセットです。

Amazonでこれより少し高いものは温度アラーム出力機能とか

オプションがついているものがあるのですが、これは

安いので必要最少機能です。




コントローラを入れるケースは木材で作ります。

ホームセンターに行って適当な大きさの

シナベニアを物色します。




カットする寸法を紙に書いてカットしてもらいます。




あっという間にカットしてもらいました。

1カット30円なんですが自分で丸鋸やのこぎりで

切り出しても絶対こんな綺麗には絶対切れません。

ホームセンターのカットサービスを

利用しない手はないですね。^^;




そして木工用ボンドを利用してケースを

組み立てます。




正面パネルは2mm厚のアルミ板を使いました。




パネルはCADにて設計します。




図面ができたら組み立てに必要な

電気部品を集めます。




加工図図面を原寸大でプリントして

アルミ板に貼り穴を開けるところにマジックで

印をつけます。




お!木枠のケースが出来上がると

なんとなく格好良くなってきました。




さて穴あけです。

ドリルで下穴を開けてその後ステップドリルで

穴を広げます。




そこにハンドニブラで少しずつ切っていき

角穴を開けます。




表面を紙やすりで仕上げて塗装前にプライマーを塗り塗装の

のりを良くします。




表面をクリーム色に塗ってパネルは完成です。




あとはひたすらハンダ付けや圧着作業を行い

組み立てていきます。




でけた!

まあこんなもんやろ!




パネル表面にビスを出したくなかったので

強力ボンドで木と接着しました。




さて回路ができたら試運転です。

もちろんは動作OK!




この箱を燻製器横に取り付けて

完成です。




温度センサーの熱電対は燻製箱中央に吊るしました。






燻製箱の下にはAmazonで買った燻製つくりには定番の

当時1030円で買ったヒータ(電気コンロ)を設置します。




燻製箱の温度が何度まで上昇するのか試験を

行いました。

とりあえず70℃までは上がりました。

通常『温薫』と呼ばれている燻製は50℃~80℃なので

十分使えそうです。

70℃になるように自動制御するのを確認しました。

赤色の数字が実測値で緑色の数字が目標値です。




目標値(SV)を80℃に設定しましたが実測値(PV)

は76℃までしか上がりませんでした。

これ以上温度を上げるのはヒーターの容量が

足らないみたいです。




アナログ温度計も正面に移設しました。




燻製箱の全体です。




釣ってきたアマゴを燻製にしてみます。




真夜中の燻製!^^;




燻製箱の裏面です。




チップには前に買っていた桜のチップを使いました。




とりあえず燻製時間を3時間ほどに

タイマーをセットします。




スイッチオン!

ヒーター(ニクロム線)が熱を出します。




徐々に温度が上がって

煙が出てきました。




しばらくすると・・・。

消防車来ないよね^^;




アマゴの燻製完成




翌日の弁当です。




おかずこれだけだけど美味い!

さて沖漬けにして一夜干しにしたイカを

同じように桜のチップで燻製にします。




一匹全部をまるごと吊るすとダイナミックだな。(*^^*)

その後、操作銘板をコントローラに貼りつけました。




さて沖漬けにしたイカの燻製ですが・・・・。

わくわくしながら味見をします。

結果 → ははは!これは失敗作かな(笑)

なぜなら食べられなくはありませんが

とても辛いんです!!

麺つゆ2倍濃縮の原液に漬け込んだのが

まずかったのかな?

麺つゆが煮詰まって辛くなった感じ!




なんかちょっと悔しくなって昨年春釣って

冷凍してあったイカを冷凍庫から

引張出してきました。

カチカチだったのでお湯で解凍しました。




一年経って若干黄色く冷凍焼けをしているけど

このイカまだ食えるのかな?(笑)

頭やゲソの部分は捨てて胴体のみ

切り身にしました。^^;




そしてこいつを燻製にしてみました。




なかなか美味そうな黄金色になっています。

味見をしましたがこれはもちろん辛くないので

イカ本来の美味しい味です。

燻製は簡単そうに思えたのですが

ソミュール液の調合や設定温度,燻製時間

なかなかこの趣味も奥が深そうです。

満足な燻製ができるようになるまでいろいろと

試行錯誤やってみようと思います。^^;

by.izuyan


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【追記】 2021-11-21

その後、この記事を見た読者の方から製作依頼があり

PIDコントローラを作りました。

その時はアナログタイマをデジタルタイマの変更しました。

デジタルタイマだと残り時間が表示されますので

非常に使い勝手がよさそうです。^^;




izuyan